[失敗学]繰り返したくない失敗をテンプレートで分析、対策を考える

1.テンプレートの紹介

 

前回の記事で紹介した「失敗学のすすめ (講談社文庫)」の中に出てくるテンプレートを紹介します。

 

事象
経過
原因
対処
総括
知識化

 

これらの項目について失敗の記録を起こし、実際に失敗を経験していない人にもその失敗を疑似体験させ、失敗のチカラを伝播させようというテンプレートです。

 

書籍にはわかりやすい具体例が2つほど載っていたのですが、短い方でも2ページ少しあるので転記は省略させてもらいます。

私の具体例を後ろに載せていますので、それを見るか書籍を参照してみて下さい。

 

[2013年2月11日追記]書籍に記載されていた具体例(短い方)をようやく打ち込んだので、紹介します。

タイトル「期日にちゃんと納品できなかった」

事象
取引先から制作を依頼された宣伝用のビデオを、納品を約束した期日までに届けることができなかった。

経過
A社から小売店向けに新商品を説明するビデオの制作を依頼された。ほかにも仕事が多々入っていたが、なにぶんはじめての依頼だったので、将来の取引拡大を考えてある程度の無理は承知で受けることにした。
無理といっても制作スケジュールの調整で十分対応できる範囲内に思えたが、別の取引先のB社の仕事で思わぬトラブルが発生。担当者がそちらの対応にかり出されてしまい、この時間ロスが響いてA社との約束の日までに間に合わず、事情を話して一週間遅れの納入を納得してもらった。

原因
B社は最も大事な得意先で、対応を間違えてもしも以降の仕事を切られるようなことになったら会社にとっても致命的である。社内的には、すべての仕事においてB社のものが優先されるにもかかわらず、末永く付き合っていく取引先になってもらいたいという気持ちから、ついA社から出された無理な条件での注文をそのまま受けたことがまちがいだった。

対処
A社の担当者、担当役員のもとへ直接出向いて心からお詫びをし、社内の上司とも相談して料金を割り引くことで納得してもらった。なお、ケガの功名というべきか、このトラブルをきっかけにA社の担当者とは懇意になれた。

総括
どんな事情があれ、納期に遅れたことは許されないことである。一方、得意先のB社からの仕事によって成り立っている会社で、それ以外からの注文を無理なスケジュールで処理していくことは難しい。短期間で仕上げてA社からの評価を高めようとしたとはいえ、後先のことを考えずに無理なスケジュールを安易に承諾したことは間違いだった。
遅延の直接の原因だったB社のトラブルは予想外のものだったので、今回の一件で社内的に責任を問われることはなかった。しかし、ある程度の無理を承知で仕事を受けるなら、少なくともB社がらみの仕事の進行具合を事前に確認するなど、反省すべき点は多い。

知識化
無理な注文をこなして取引先から評価されるには、必ず約束を守らなければならない。急なトラブルにも対応できるように、スケジュール調整には細心の注意を払うべきである。
また、クレーム処理はとにかく誠実な対応が一番である。運がよければ、それがきっかけで取引先といい関係を結ぶことができる可能性もある。

失敗学のすすめ (講談社文庫)p128~p130

 

2.共有しないと効果は無いのか?

書籍の中では、失敗の情報を共有するために上記のテンプレートが紹介されています。

 

しかし、失敗とは隠すものではなく共有するものだ、という周りへの啓蒙活動などから始めるとなかなかハードルが高いので、私は自分用の記録からスタートしています。

 

どんな失敗でも記録しようとすると時間がいくらあっても足りませんが、例えば

 

・「やってしまった」と激しく後悔し、もう二度と同じ失敗を繰り返したくない

・度々繰り返しているけれどもなかなか改善できない

 

という失敗について、このテンプレートに沿って記録をすると、

 

・原因について冷静に分析ができたり

・書いているうちに対策案を思いついたり

 

ということが起きてきます。

 

3.具体例

私が作っている失敗ノートの具体例を示してみます。

failureExampleRegStamp

今のところは自分用の記録なので、自分がわかればよいというレベルで書いています。

 

知識化の項はなかなか書けずに終わってしまうことも多いのですが、そのうち書けるようになるかも、とのんびり構えています。

 

4.まとめ

・失敗の分析にはテンプレートを活用すると良い

・テンプレートに沿って整理するうちに、原因に思い当たったり、対策を思いつくことが多い

 

[この記事の執筆にかかった時間 55分]

[先週の勉強時間 9時間30分]
先々週は 9時間50分でした。


[2014年4月20日追記]
記事冒頭の失敗学のすすめ再掲。

[失敗学]今ならまだ引き返せる。最後にチェックポイントを設ける

1.後から気付くと手間が倍増する問題への対処

前回の記事で失敗を分析するためのテンプレートを紹介しました。

今回の記事は、その中の「対策」に有効な対処方法を紹介します。

 

事前に気付くことができれば、ほんのひと手間で済むのに、やってしまってから気付くと大きな問題が生じるような失敗、ありますよね。

典型例としては「忘れ物」。

 

そういう失敗には、「今ならまだ引き返せる。簡単にリカバリができる」という最終段階にチェックポイントを設けることが有効です。

忘れ物なら、家を出る直前。思い出せればすぐに取りに戻ることができます。

 

そして、このチェックポイント用に自分がよくやる失敗を網羅したチェックリストを作っておきます。

 

2.チェックポイントの具体例

私がチェックリストを作成しているチェックポイントを思いつくまま挙げてみます。

  • 家を出る直前、事務所から外回りに出る直前
  • 登記申請を送信する直前
  • 書類を郵送するために封をする直前
  • 請求書を清書する直前

(1)外部に出す前にチェック

出かける直前以外は、外部に完成品を出す直前、というパターンがあるようです。

ミスのあるものを外部に出してしまうと、外部からミスを指摘された時に手間が大きくなって返ってきます。

 

(2)何度も失敗を繰り返している作業

どれも何回か失敗を経験した後に「これはチェックをしてから実行した方が良さそうだ」とチェックポイント化しています。

 

何でもかんでもチェックポイントを作ると、逆に縛られて面倒になってしまいます。

チェックの手間よりリカバリの方が面倒くさそうだ、と思えたものについてやるのがオススメです。

 

(3)上司がチェックするものでもチェック

元々は上司のチェックもあるので、自分のチェックは直感ベースで済ませていた時期もありました。

 

しかし、自分の良くやるミスは自分で気づけた方が良いに決まっています。

また、自分のよくやるミスを何度も指摘されるのも気持ちが良いものではありません。

 

「チェックリストがあるから、二度と同じ失敗はしないぜ」という思いは自信にも繋がるような気がしています。

 

3.私のチェックリストの一つを紹介

前回の記事の失敗を反映した、商業登記の申請前チェックリストを紹介してみます。

CheckListShogyo

法務局に届け出てある印鑑と、委任状に押印した印鑑とが異なっていることに気付かなかったのが問題でしたが、既存のチェックリストに項目を一つ加えるだけで根本的解決になりました。

 

その後、現在までのところでは再発はしていません。

 

4.まとめ

・「今ならまだ引き返せる。簡単にリカバリができる」という最終段階にチェックポイントを設ける

・チェックポイント用のチェックリストを作っておく

・成果物を外部に出す前にチェックポイントを設ける

・チェックの手間よりミスのリカバリの方が面倒くさそうだと思えるものにチェックポイントを

・上司がチェックするものであっても、自分のためにチェックする

・既存のチェックリストに項目を一つ加えるだけで根本的解決になることが多いので楽チン

 

[この記事の執筆にかかった時間 59分]
[先週の勉強時間 10時間40分]
先々週は 9時間30分でした。


[2014年4月20日追記]
チェックリストといえばこの本。オススメです。

[失敗学]失敗の持つチカラ

1.失敗は人に気付きをもたらす

失敗は成功の母などと言いますが、やってみて失敗してみないと身につかないことがあります。

 

私は世間知らずだったこともあって、自分で失敗して痛い目を見るまでなかなか世の中の仕組みがわからない、という面があると自覚していました。

 

そういう「失敗」の良い側面について元々興味があったので、昨年数冊失敗に関しての本を読みました。

 

改めて考えさせられたので、「失敗」というカテゴリでいくつか記事を書いてみたいと思っています。

 

まず具体例として、私の失敗を一つ紹介します。

 

2.忘れられない失敗

夜に一人でクルマを運転していて、クルマが物理的にひっくり返るような自損事故を起こしたことがありました。

 

幸いにして周囲に人もクルマもおらず完全な自損事故で、自分も多少の打撲があった以外は大した怪我も無く、物的な被害だけで済んだのですが、今思い出しても冷や汗の出る事故でした。

 

原因

原因は主に体調管理の問題だったと思っています。

花粉の飛ぶ季節で、服薬のせいで眠くなり易い状態でした。また、疲れもありました。

 

気がついた時にはひっくり返っていて、クルマの天井が「ガガガガー」と地面を擦っている状態でした。「やってしまった」と思ったのを覚えています。

 

それまでは事故を一度も起こしたことが無く、また家族も日常的にクルマに乗っていて、自分も運転は一通りできると思っていたので、クルマは日常の一部、という感覚が強かったと思います。

 

クルマはちょっと気を抜くと凶器になり得る、ということはいくら教習所で習って頭でわかっていても、それがどういうことを意味するのか、身体でわかってはいなかった、ということだと思います。

 

事故の後に変わったこと

運転の長短に関わらず、必ず運転時にはブラックブラックガムを常備するようになりました。

私の運転するどのクルマにも、運転席から手の届くところに置いています。

 

また、クルマで先を急ぐことと、安全との優先順位が明らかに変わりました。

どんなに急いでいても、運転してはいけない状態というものがあり得るということを自覚しました。

 

遅刻することやタクシー代と、意識の無い数秒の間に人をひいたり谷底に落ちたりすることのリスクを天秤にはかけられない、ということがはっきりと判断できるようになったということです。

 

運転時のスピードについても、この事故の後からよく考えるようになりました。

「本当にそのスピードでクルマのコントロールできるの?」とよく自問するようになりました。

 

3.オススメの書籍

昨年、数冊失敗関連の本を読んだ中で、一番気に入ったのがこの本です。

まさに失敗の持つチカラについての本です。

 

 

東日本大震災前に書かれた本ですが、津波の塚の話が書いてあったりしました。

 

失敗は隠すべき恥ずかしいものでなく、共有して活かすべきものだ、という思想にはとても共感します。

 

この中で紹介されている失敗記録のフォーマットがあり、それに基づいて自分の失敗記録を付けているので、次の記事でそれの一部を紹介できたらと考えています。

 

[この記事の執筆にかかった時間 51分]

 

[先週の勉強時間 9時間 50分]

先々週は 2時間 15分でした。

 

答練が始まったので、答練の受験と復習で大幅増となっています。

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坂根(昔はneunzehnと名乗っていました)

Author:坂根(昔はneunzehnと名乗っていました)
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機械にさせられることは、機械にやってもらえば良い。人間は、人間様にしかできない仕事に力を割くべき。
自分の記憶力にはできるだけ頼らずにものごとを処理したい。

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■その他
男児1人、女児1人の父親。
妻を含めて4人家族。
職業は司法書士。

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